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無愛想な商人ラルフ 基本的に2日間いて、その後3日間姿を消す。 依頼を達成するとその場で姿を消すのでそこから3日間利用する事ができない。 購入するアイテムはクレイツの葉っぱが最優先、カバン拡張ツールで10近くはアイテムを持てると◯。(体力とマナは修練時の必要コストが割合なので、強敵相手に不足を感じない限り上げないほうが良い) 人助けイベント 基本的に助ける選択肢を選んでおけば評価が上がる。(ベストエンディングに必要)
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1204 売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅱ/コメントログ」 エクスクラメーションマークが多すぎ。 -- 2010-06-20 04 20 11 ↓ゆっくりってそういうもんだろ -- 2010-08-17 17 48 42 はやくつづきをよみたいんだぜ! -- 2012-01-22 18 04 44 あばばばばばばばばばば -- 2012-09-22 18 49 16 「ごんなごどじでただでずぶどおぼうなぁぁぁぁ!!!!あばあばもっでごいぃぃぃぃ!!!!」 で不覚にも吹いた -- 2012-12-24 18 30 48 研究系SSに何の捻りもない虐待要素が入ってると萎えるね -- 2014-02-14 14 48 57
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『中州に住むまりさだけの群』 7KB 小ネタ 差別・格差 番い 群れ 子ゆ 人間なし 作者は○○あきです このSSは○○あきの作品です ○○あきの世界観に違和感及び不快感を感じられるかたは御注意下さい。 久々の投稿ゆえにいつも以上に誤字・脱字等があるかもしれませんが勘弁してやって下さい。 短いです _______________________________ 『中州に住むまりさだけの群』 晩夏を感じさせる風が心地良く、秋の実りが顔を覗かせ始めている。 夕陽が金色に川を輝かせる頃、狩を終えたまりさ達が家路を急いでいた。 「きょうもぜっこうちょーなんだぜぇ!」 「そうだね、これならみんなまんぞくしてくれるよ」 自慢の帽子に一杯の成果を持って川原に到着すると、待機していた別のまりさ達が出迎える。 成果の運搬を仲間にも負担してもらうと、そそくさと全員川を渡り始め出す。 「みんなおぼうしのなかはちゃんとかるくしたのぜぇ?おもすぎるとわたれないのぜ!」 「ばっちしなのぜぇ!まりさたちにすきはないのぜぇ!」 「いそがないとまたれいむたちにみつかっちゃうよ?はやくかえろうよ!」 まりさ達が川を渡り始めると同時に、何頭ものゆっくりが川原に現れる。 そこにいたのはれいむ種やぱちゅりー種にありす種、赤紫黄の集まりがまりさ達を追ってここまでやってきた。 口々に何か叫んでいるが、既に川の中頃にさしかかっているまりさ達には聞こえない。 「あぶなかったのぜぇ・・・・もうちょっとでまたつかまってしまうとこだったのぜ・・・」 追ってから無事に逃げ切ったまりさ達がたどり着いたのは、対岸ではなく川の中州。 そこは水面を移動できるまりさ種だけで構成された群。 通常ゆっくりは単一の種族で群を構成する事は無い、同種では番を求める事も子作りも出来ないからだ。 だがこの群はまりさ種以外を受け入れない、正しくは絶対に来れない言う方がいいのかもしれない。 「ごくろうだったのぜぇ!あすはぎゃくのきしからかりにいくといいのぜぇ!」 「そうだね・・・・れいむたちはきっとさっきのとこでまちぶせしてそうだもんね」 かつてここにいるまりさ達は普通にどこかの群に属し、普通にれいむ種やありす種と番を持っていた。 しかしゆっくり独特の習慣「おちびちゃんはゆっくりできる」はまりさ種に大きな負担を与え、子育てを理由に篭るれいむ種達ばかりゆっくりさせてしまっている。 その結果子供達は母親にばかり懐き、調子にのったれいむ達に奴隷の様に扱われてしまう。 特にれいむ種は自分に似た子供だけを贔屓する傾向がある為、まりさ似の子供は疎外され衰弱する事がよくあった。 「このままじゃいけないのぜぇ!」 これに一計を案じた1匹のまりさが同種の仲間に声をかけ群を逃げ出した。 当然群の最大の労働力が逃げたのだから追っ手はすぐにかかる。 「むっきゅ!みつけたわよ!さああとなしくぱちゅたちといっしょにむれにかえりなさい!」 「いやなんだぜぇ!」 「む・・むむ・・むきゅ?ぱ・・ぱちゅのいうことがきけないというの?」 見つけさえすれば、大人しくしたがってもらえると踏んでいたぱちゅりーは動揺を隠せない。 それに最大の労働力と言う事は最大の戦闘力でもあるが為、力ずくで群へ連れ戻す事なぞ適うはずも無かった。 「まりさはぼうりょくはきらいだからこのままほっておいてほしいのぜぇ・・・・・」 元々力では勝っている自覚はまりさ達にはあった、だがいくら群を力で押さえつけても解決する気がしない。 家庭を預かるのは力の弱い者にさせないと、狩等で満足いく成果があげるととは考え難い。 結果自分達が狩に行く事になり、家庭内では偏った教育が施される。 「そ・・・そうはいかないわ!いいからおさであるぱちゅにしたがいなさい!」 なんとしてでもまりさ達を連れ戻したいが、威圧されたじろいでしまう。 それでもちんけなプライドが辛うじてぱちゅりーを突き動かす。 「ふぅ・・・・・おってこれるならどこまでもついてくるといいのぜぇ・・・・」 「むきゅ?むきゅきゅきゅきゅきゅ?」 諦めた様に言葉を吐いたまりさが向った先は川の中、自慢の帽子を船とし次々と川を渡っていく。 水棲種のゆっくり以外ではまりさ種だけが出来る能力、これによりぱちゅりー達はこれ以上追う事適わずただ見送るしか出来なかった。 「ほんとうはまりさだってみんなとゆっくりくらしたのぜぇ・・・・・」 まりさが生まれた群は極普通のゆっくりが集まる群。 そこで仲睦まじい両親の元で育ち、当たり前のように群の中で一緒に育ったれいむと番を結んだ。 だが関係が狂い始めだしたのは、子供を作りれいむが子育てに専念したと言い出してからである。 「れいむのほうがこそだてはじょうずだから、まりさはかりにせんねんしてね」 能力差を考えるとそれがベストの選択だったと今でも思う。 最初こそどの子供もスクスクと元気に育ち、両親を尊敬し姉妹の仲も良かった。 しかしある日、子れいむが軽い病気を起こしてかられいむによる差別が始まる。 「れいむににたおちびちゃんはからだがよわいから、う~んとだいじにしなとだめなんだよ!」 まりさが集めた食糧の大半を子れいむに与え、子まりさへの配分は大幅に減らされた。 そして子れいむのうんうんの処理を、仕事と称して子まりさに押し付け始める。 「しょんにゃのいやなのじぇ!うんうんはゆっくりできないのじぇ!」 「おか~さんのいうことをきけない、げすなおちびちゃんにはごはんさんはあげないよ!(ぷく~)」 「ゆぴぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 まりが異変に気がついた時には子れいむは茄子の様に育ち、子まりさの倍程の大きさに育っていた。 いくら食べさせても足らないと喚く子れいむに、れいむは備蓄していた食糧まで食べさせ。 いつの間にか子まりさには御飯は与えられなくなり、自分の食べる分は自分で確保しろと強制的に狩に出されてしまう。 「ゆ?そのむししゃんはおいちちょうだにぇ?りぇいむがたべちぇあげりゅよゆっくちかんしゃちてにぇ!」 「い・・いやなのじぇ!こりぇはまちちゃがくりょうしちぇかっちぇきたごはんしゃんなのじぇ!」 「おねいしゃんをゆっくちさしぇないげすないも~ちゃはちねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 折角狩ってきた貴重な食料も母や姉妹に奪われ、ある日子まりさは姉れいむに殺されてしまう。 しかしれいむは子れいむを責めるどころか、これは当然の行為だとして不問とする。 ここまでの差別とは認識していなかったにせよ、流石の餡子脳なまりさも異変は感じていた。 だが家族皆がゆっくり暮らせているのだと自分を言い聞かせ、現実から目を逸らして心の何処かで逃げていたのだ。 そしてその結果、子まりさは死にれいむ達の増長はさらに激しさを増していく。 まりさの中に何かモヤモヤとした物が募り始め、ある日無意識に寝ているれいむを踏み潰しそうになって正気を取り戻す。 「このままじゃ・・・・このままじゃまりさはれいむたちをえいえんにゆっくりさせてしまうのぜ・・・・」 なんとか思い留まったまりさはある決心をする。 同様の悩みを持ったまりさ種を集め一斉に群を逃げ出したのだ。 「まりさはだれもえいえんにゆっくりしてほしくないのぜぇ・・・」 結果として群中のまりさが夜逃げする事となり、貴重な労働力を失った群は急速に衰退し始める。 労働力だけならみょん種やちぇん種もかなりの物なのだが、性格は従順とは言えずれいむ種はあまり好まず近づかなかった。 まりさ種で無ければ自由に暮らせない、そう感じたれいむ種はぱちゅりー種やありす種を嗾け一緒にまりさ種の捕獲に乗り出す。 居所を探そうにも行動距離の短いこの3種の行く範囲に、わざわざまりさが逃げるはずも無く。 時折、まりさの狩りの最中を目撃するのがやっとであった。 「まりさもゆっくりしたいのぜぇ・・・・」 暴君から逃げれたまりさ達も、別に幸せになれた訳では無い。 番を持てず子供も作れない、食べ物には困らないが傷心なまりさばかりではゆっくり出来なかった。 自分一代だけで終えてしまうゆん生は寂しいと、また家族を求め中州の群から出て行くまりさもいる。 まりさはそれを止めようとは思わない、どうせこの場所にはまりさ種以外近寄る事は出来ないのだから。 再び嫌になればまた戻ってくればいいだけなのである。 今日もまた噂を聞きつけ逃げ込んでくるまりさがいる・・・・ 明日には群を出て行くまりさがいる・・・・・ そうここはまりさ達の駆け込み寺 fin 書き上げる事だけを重点に短期間で制作したので、短く大した意味も無い物となってしまいました。 今後もぼそぼそとながらも活動は続けていきたいなとは思ってはいるのですがどうも時間が・・・・ 空気感はいなめませんが今後とも生暖かい目で観ていただければ幸いです。 ○○あき
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※ゆっくりが酷い目には遭いますが死にません ※パロネタです ※人間は一切出てきません ※ここでさすえーりんはゆっくりえーりんの事です。 つかれたまりさ 「えーりんは、えーりんはどこなの?」 一匹のまりさがガタガタと震えながら彷徨っていた。 「あたまもいたいしさむけもするし、まりさはもうだめかもしれないんだぜ・・・」 時々意識を失ったり、気付いたら目の前で他のゆっくりが泡を吹いて倒れている事もあった。 これは本当にやばくてゆっくりできない病気かもしれない、 だからなんとしてもまりさはえーりんを探さなければならなかった。 「ゆ?まりさどうしたの?とてもつらそうだよ」 1匹のれいむがまりさを見つけ、心配そうに声を掛けてくれた。 このれいむならえーりんの居場所を知っているかもしれない。 藁にもすがる思いでれいむに尋ねよう、まりさは決心して声を掛け―意識が遠のいていく。 「このあたりでえーりんを・・・」 「えーりん?」 「あたしゃここにいるよぉぉぉ!!!!」 「ゆゆー!?」 魔理沙が急に白目を向き、高く飛び上がったかと思うと頭から着地し足の部分に帽子を乗せる。 「おまえらゆっくりじゃねえ!」 「いきなりなにをいうのぉぉぉ!!」 いきなり訳の分からない事を叫びだすまりさ。 背中にはうっすらとさっきまでいなかったゆっくりが凄く透けて見えた。 「ああかたぱると」 「わけのわからないうごきをしてゆっくりできないまりさはしねぇ!」 どれ位経っただろうか、あまり経ってないのかもしれない。 れいむは腹が立ち、ゆっくりできないまりさに体当たりをする。 クリーンヒット、まりさは後方へ弾き飛ばされる。 「これでもうだいじょうぶだね!」 気分が少し晴れたれいむは餌を引き続き取ろうとし― 「さんしまいだぁー!」 「ゆぎゃー!?」 今度はまりさの背中にりりか、るなさ、めるらんの姿が。 それぞれがれいむに突撃し、まとわり付く。 「ゆ、なんともないよ!たんなるこけおどしだね・・・ゆびゅっ」 上からいがぐりがれいむの頭に直撃する。 更に近くの石に足を引っ掛けて転倒してしまった。 実際、この3匹は物理的にれいむに何もしてない。 単に不幸にしただけである。 「ゆがー!もうおこったよ!」 もう一度まりさに体当たり。 次の瞬間3匹のゆっくりは消えていた・・・が。 「もみじだー!」 「ゆびぇー!?」 今度は犬型ゆっくりのもみじ、しかもこれまた半透明なのが現れて噛み付いてくる。 「ゆっくりできないまりさはゆっくりしね!」 れいむもだんだんといかりのボルテージが上がっていく。 勢いをつけた体当たりで再三まりさを吹き飛ばす。 「めいらだー!」 「ゆぐぅぅぅぅ!!!!」 今度はキラリと光るいかにもゆっくり出来そうにないものを振り回すゆっくり―半透明なめいらがこつぜんと姿を現す。 「いいかげんにとっととしね!」 遂にれいむはまりさにのしかかる。 そのままストンピングをすればまりさを殺す事ができる。 ―それが普通のまりさであったのなら、だ。 このまりさの周囲には既に8個の霊魂が集まってきてしまっていた。 そしてその霊魂がとんでもないものを召喚する。 「や゛ーま゛ーめ゛ー」 「ゆぎぇひぇー!!!???」 巨大な蜘蛛を連想させるオーラを纏ったゆっくり―半透明のやまめが姿を現す。 「ゆぐわわわわわわわ・・・ブクブク」 ついに泡を吹いてれいむは気絶してしまった。 「まりさのおぼうしあくまでまりさの!」 そのまま錯乱し続けるまりさ。 そう、このまりさはゆっくりみまに憑かれてしまっているのだ。 みまの機嫌が悪くなるとこのようにまりさを乗っ取ってしまう。 今回はきっと出番か美れいむへの嫉妬かのどっちかではないかとは思うが、それは定かではない。 「ゆ・・・? ああ、またやってしまったよ・・・ごめんねれいむ・・・」 意識が戻ったときは、あのれいむは気絶したままであった。 このまりさは取り付かれているとも知らず、えーりんを探し求める。 しかし、万一えーりんが見つかったとしてもえーりんの医術では治療法は見つからないだろうが。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あとがき みまに憑かれたまりさです。CVはうえだゆうじ? 解決できるのはおりんとかそっち方面になる事でしょう。 三つ子→三姉妹、犬→もみじ、刃物→めいら、ラオウ→やまめ。 今まで書いたもの 博麗神社にて。 炎のゆっくり ゆっくりを育てたら。 ありす育ての名まりさ 長生きドスの群 メガゆっくり ゆっくり畑 益ゆっくりと害ゆっくり ゲスの行き着く先 このSSに感想を付ける
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※駄文、稚拙な表現注意 ※俺設定注意 ※あっさりめの話です。 やった・・・ついにやったのだ。 店の前で思わずまりさは涙ぐむ。 もうあのガラスの向こうのあまあまもおもちゃもクッションも。 全部自分のものなのだ。 この帽子の中のきゃっしゅさんを使えば。 今までの努力を思い出しまりさは感無量の思いに浸った。 まりさときゃしゅさん 作、長月 まりさがきゃしゅさんを知ったのは1ヶ月前のことだった。 人間が丸いピカピカさんとあまあまを交換しているのを疑問に思い、元飼いゆっくりだったぱちゅりーにその存在を教えてもらったのだ。 ぱちゅりーの話を聞けば聞くほどまりさはきゃっしゅさんに心奪われた。 むーしゃむしゃするとしあわせーになるあまあま。 ふかふかのくっしょんさん。 ゆっくりできるおもちゃ。 自分たちの住んでいるダンボールハウスとは天と地ほど違う大きくてゆっくりできる人間さん用のおうち。 それらは全てきゃっしゅさんと物々交換することで手に入るのだと言う。 腐りかけの残飯を漁り、冷たいコンクリートの地べたで寝ているまりさには夢のような話だったのだ。 早速その日からまりさはきゃっしゅさんを集めることにした。 ぱちゅりーの話だときゃっしゅさんには丸いピカピカさんと四角い紙さんがあり、自販機の下やつり銭返却口、その他、人目につかないような場所によく落ちているらしい。 それを聞いたまりさは毎日自販機の下や、路地裏、果てはどぶの中まで探し回った。 無論、そう簡単にきゃっしゅさんが見つかるはずもない。 毎日自販機の下や溝の中を這いずり回る為、体中、擦り傷だらけ。 ドブに入れば体中ドブのゆっくりできない匂いが染み付き、人間からは勿論、他の野良からまで臭いと馬鹿にされた。 そうやって苦労した割には得られるきゃしゅさんは精々、日に2つか3つ。 どう考えても割に合わない。 だが、まりさは諦めなかった。 毎日その辺に生えている雑草で飢えを満たし、来る日も来る日もきゃっしゅさんを集め続けた。 雨の日も風の日も。 いつしか集めたきゃっしゅさんは小さな山が出来るほどになっている。 つらかった・・・そして苦しかった。 しかしまりさはやり遂げたのだ。 その証拠がこの帽子の中にぎゅうぎゅうに詰まったきゃしゅさんなのである。 「ゆっくりはいるよ!!」 まりさは威風堂々と自動ドアから中に入る。この店はゆっくりグッズ専門の店。 ゆっくりOKで、人間でなくても物を売ってくれるのは調査済みだ。 中に入れば正にそこはワンダーランド。ゆっくりできそうなあまあまやおもちゃ、ゆっくり用のハウスが所狭しと並べてある。 これが全部自分のものなんて夢のようだ。うっとりするまりさ。 こうしてはいられない。早く人間さんを見つけてきゃっしゅさんと交換してもらわないと。 まりさは店員を見つけると、帽子の中のものをぶちまける。きゃっしゅさんを見せないと泥棒と勘違いされると思ったからだ。 「にんげんさん!!このきゃっしゅさんであまあまとくっしょんさんとあのおうちと・・・・・ゆ?」 迫りくる店員の足の裏。 それがまりさの最後に見た光景だった。 まりさはふたつ致命的なミスを犯していた。 ひとつはゆっくりOKの店とはいえそれはバッジのある飼いゆっくりのことであり、野良ゆっくりは入れないということ。 もしバッジのない野良ゆっくりが店内に入ってきたら問答無用で潰されても文句は言えないのだ。 そしてもうひとつは。 「まったくクソ野良が・・・・仕事増やしやがって・・・」 踏み潰したまりさの死骸を片付けながらぶつぶつと愚痴る店員お兄さん。ゆっくりOKだと、こういう勘違いした野良が侵入してくる事が後を絶たず、正直うんざりしていたのだ。 「はー・・・・こんなガラクタまで店内にぶちまけやがって。掃除が大変じゃねえか。」 まりさがきゃっしゅさんだと思っていたもの。 店内に散らばったビンの蓋やビールの王冠を見て店員は大きくため息をついた。 後書き 自販機の下に小銭なんてない。あるのはビンの蓋だけ。そんな夢のないお話。 実際ゆっくりって小銭とビンの蓋の違いがわかんなそうですよね。 面白かった、ゆっくりできた、と言う方は下のゆっくりできたよ!!ボタンを押していただければ幸いです。 追伸 感想用掲示板ができましたので、そこの長月のスレにご意見、ご感想はそちらでおねがいします。URLも書いておきますので。 ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/13854/ 今まで書いた作品 anko259 ゆっくりちるのの生態(前編) anko268 選ばれしゆっくり anko279 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 anko292 ゆっくり見ていってね anko304 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 anko313 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い anko333 夢と現実のはざまで anko350 あるまりさの一生 anko385 ゆっくりを拾ってきた anko425 ゆっくり Change the World(出題編) anko448 ゆっくり Change the World(出題編2) anko484 ゆっくり Change the World(解答編) anko497 あるゆっくりできない2匹の一生 anko542 てんこがゆっくりするSSさん anko558 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ anko577「餡子ンペ09」ゆっくりを愛でてみた anko613「餡子ンペ09」れいむと幸せを呼ぶ金バッジ anko633「餡子ンペ09」としあき博士のれいぱーありす矯正計画 anko735「餡子ンペ09」あるてんこの一生 メスブタの群れ anko764「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) anko791「餡子ンペ09」あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) anko932 誰も救われない話 anko1022 あるババ・・お姉さんの結婚 anko1057 もらうぞ anko1127 めすぶた祭り anko1224 あるちるのの一生 ずっと続いていく物語 anko1500 ある愛でお兄さんの午後 anko1530 どうして・・・ anko1638 とてもかわいそうなでいぶ 挿絵:全裸あき
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登録日:2020/05/24 (日) 22 32 16 更新日:2023/07/25 Tue 09 08 53NEW! 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 Kiwi Walks RPG Witch Spring ゲーム 魔女の泉 太古の昔、神々がいた 神々は雨を降らせ、時には死んだ人に命を与えた 人間は崇拝した。彼らは神をたたえ、畏れを抱いた しかし、そんな人間の畏敬と羨望は いつの間にか力への渇望と欲望へと変わっていった "欲しい" 600年間、畏敬と羨望という名で隠してきた人間の欲望は結局 その力の源とを発見した瞬間、本性を現した "私たち人間も神になれる!" 人間は自分たちが崇拝した神を魔族と呼び、全てを断じ、その力の源を奪った 新しい国と宗教を作り、以前の神々のように数々の奇跡を見せた 神々の消失以外には何一つ変わりのないようだった しかし、いつからか魔族と人間の間に生まれた子供の中で時折、完全な魔族が生まれた 彼らは魔女と呼ばれ、生まれてすぐ殺されたり、深い深い森の中に捨てられた その中で生き残った魔女は 魔女狩りをする勇士たちから自分を守るために強くなるしかなかった。 「魔女の泉(原題:Witch Spring)」とは、韓国の会社・Kiwi Walksから配信されているスマートフォンゲームシリーズである。 バージョンが複数存在するが、本項では1~4を解説する。 概要 Kiwi Walksが配信している育成RPG。 2020年時点では1、2、3、4が発売中で、共通して初回ダウンロードが有料だが購入後は課金要素が一切ない買いきりタイプ。 海外のゲームだが日本語版も発売されており、韓国語に疎くてもプレイ可能である。 スマートフォンゲームにしてはボリュームがやや多めで、本筋のストーリーのほか、モンスターとの戦闘、アイテムの調合、魔法陣のカスタマイズ、ペットの収集など、管理する要素がいろいろある。とはいえ、やりこみは難しくないレベル。 マルチエンディング式であり、ゲーム中の選択(会話など)によって結末が変化する。 2020年12月17日には、スタジオアートディンクによる3のNintendo Switch移植版『魔女の泉3 Re Fine』が発売。 グラフィックのリファイン、キャラクターボイスの採用、イベントの追加などが行われる。 世界観 舞台は、世界の統治者「神族」と人間とが共存するファンタジーな世界。 この世界で魔法を扱えるのはエルフじみた見た目をした種族「神族」のみであり、彼らはその力を用いて人間たちを導いていた。 しかしある時、人間が魔法を使う手段を手にしたことで立場が逆転。 神族は逆に人間から虐げられ、追われる立場となった。 迫害された彼らは森の中に隠れ住むようになり、人間は彼らを「魔族」「魔女」としてその命を狙うのだった。 主人公は魔女(=神族の少女の生き残り)となり、殺されないように人間から逃げながら、反撃の力を蓄えていく……というのがシリーズ共通してのおおまかなあらすじ。 ゲームシステム 敵との戦闘はシンボルエンカウント方式(*1)。 ゲーム中でも言及されるが、敵と戦力差がある場合は戦闘自体を避けることができるため、全体的な難易度は優しめ。 本シリーズでは基本的に「レベル」の概念が存在せず、主人公自身のステータスを底上げする「修練」(筋トレ)と、武装を錬成・強化していく「調合」によって能力値を直接上げることで成長する。ちなみに、パイベリー達が振るう魔法もまた調合アイテムのため、敵との戦闘で得られるのはほぼアイテムのみである。 このため、一般的なRPGとは異なり戦闘はあまり積極的には行わず、逆に地道な素材集めと筋トレが主軸だったりする。 そのほか、作中に登場するキャラクターの一部は「ペット」(3のみ人形)として仲間ユニットにできる。 この仲間ユニットに戦闘をお任せするのもアリといえばアリではある。 登場人物 魔女の泉(無印) パイベリー(3 Re Fine版 CV 高橋花林) 魔女の泉1の主人公。神族のロリ少女。黒い肌といかにも魔女っぽい黒装束がトレードマーク。 ちなみに、彼女ら神族は全員彼女と同じように黒い肌と長い耳である。 ゲーム開始時点ではまだ人間から追われる身であり、人間たちの捜索を潜り抜けつつ修練をして強くなるのが目的。 全シリーズで時間の概念があるものの、本作のみ「100日以内」と期間が定められており、強くなろうがなれまいが、100日が経過した時点でゲームは終了となる。 強くなれば魔女としての力を振るい人間を虐殺することも、また殺さずに和解することもできるが、それはプレイヤー次第。 ブラックジョー(3 Re Fine版 CV 根本幸多) パイベリーの使い魔。丸っこく太った鳥のような姿をしており、性格もガサツ。 たびたびパイベリーを煽っては制裁されるコメディリリーフだが、まだ幼いパイベリーを陰ながら守り育ててきた保護者的存在でもある。 ジャスティス(3 Re Fine版 CV 岸尾だいすけ) 王宮勇士。イケメン。実力者だが魔女をねらうというより、むしろパイベリーに付きまとわれている。 アルフレッド 日々魔女を倒すことを志す勇士。ポンコツだが本人は頑なに認めようとしない。 教皇 大陸の実権を握っている存在。何か怪しい企みがあるようだが果たして…? 100日システムの注意点 上記の通り、本作品は100日間(100×24時間)というゲーム内時間が設定されている。簡単に見えるが実際シビアで、ごく一部の行動を除きほぼ全ての行動で時間が経過する。 つまり、素材を採取しても、モノを作っても、敵と戦闘しても果ては1マップ切り替わるだけでも時間が経過する。しかも疲れると能力が落ちるので寝ないといけない。 通常エンドなら適当でも70日くらいでちゃっかりいけるが、高難度のエンディングを見るには一挙手一投足に気を遣わねばならない。ゆえにシリーズ最初の作品にして最高難度のゲームと言っていい。 魔女の泉2 ルナ(3 Re Fine版 CV 大空直美) 魔女の泉2の主人公。神族のおみ足ムチムチ少女。やはり往年の魔女じみた格好をしているが、「ルナ」の名の通り月をかたどった意匠が目立つ。 少なくともパイベリーよりは年上らしい。 何気に前作よりイラストレーターの画力が向上しており、ころころ変わる表情が楽しめる。可愛い。 性格はパイベリーと似たり寄ったりの能天気屋だが若干ツンデレの気がある。 例によってルート分岐があり、和解したか敵対したかで物語が分岐する。 彼女(今作)のみ、夜になると能力が30%向上する。 世界観は1と同じな上、時間軸も一緒なので1から始めるとニヤッとするシーンが多く存在する。 ただし続けて始めるとあの鬼設定のせいで時間に怯えるハメになる。安心していいぞ、今度は時間切れがない。自由ってすばらしい! 魔女の泉3 アイールディ(3 Re Fine版 CV 高野麻里佳) 魔女の泉3の主人公。神族の少女。彼女のみ雪のような白い肌。 剣技を得意とし、魔力を込めた魔法剣術を扱う。杖は殴るためにある。 また作中では「人形の魔女」と称されており、その名の通り魔導人形を作り使役する技能に長ける。 このためか、前作、前々作にあった「ペットシステム」は3のみ「人形システム」に置き換わっている。 非常に無口なうえ表情、というか感情が希薄なところがあり、会った人を当惑させることも多い。 また、彼女にのみ人間の「おばあちゃん」なる存在がおり(*2)、その出自には謎が多いが……? 魔女の泉4 モカモリ(3 Re Fine版 CV 三上枝織) 魔女の泉4の主人公。神族のメスガキ少女。格闘をメインに、様々な武器を呼び出す。やっぱつれぇわ。アルパ大陸を統治する王で、とある目的から全大陸の征服を目論む。 ゲームシステムとしては一応レベルに近い概念が存在するものの、1あたりステータスが100%加算される特殊な仕組み。 いわゆるLV5であれば全ステ5倍のインフレじみたシステム。とは言え、元手がないと意味がないので修練は重要。ガチでやりこむとディスガイアもビックリの桁数が飛び交う。 お決まりのペットシステムはなかまにした「部下の召喚システム」となっている。派遣も可。 最初は偉そうにしているものの、力を奪われ、裏切られ、挙句あるきっかけから次々現れる追手を倒す度メンタルが削れていく心折設計。 単体でも楽しめるが、これまでの3作に登場する人物が多数出演するので、本格的に楽しむなら事前に過去作をやっておいたほうがいいかもしれない。 「追記・修正をお願いします、だってさ。できるよね?」 「じぶんでやればいいじゃないすか!キィーッ!」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 3だけswitchに移植されているため、終盤いきなり出た前作主人公たちが「誰この重要キャラっぽいのにポッと出で終わったコンビは」と評価で言われていた。解説くらいは欲しかったねえ… -- 名無しさん (2021-02-17 18 50 04) 名前 コメント
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七作品目です。 前作品の続きです。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 老夫婦とまりさ6 1. 葬式が終わってからの日々は暗いものであった。 お爺さんは日に日に元気を失っていくのが目に見えて明らかであった。 元々強がりな性格のために、会う人会う人に明るく接しようとしていたが、それが逆に心の内面の悲しさを引き立てていた。 まりさも同様に落ち込んでいたが、お爺さんの気力の減退振りをを見ていると落ち込んでばかりはいられないと思いを新たにした。 しかし、まりさはお爺さんを元気づけるにはどうしたら良いかが分からなかった。 大切な人は二度と戻ってこず、楽しかった日々は戻ってこないのだ。 何をしても元に戻すことができないと分かっている以上、慰めをしても無駄なばかりか逆効果にもなることも考えられる。 まりさは途方に暮れた。何も出来ない自分にやるせなさと腹立たしさを募らせるばかりであった。 広くなった家の中で一人と一匹は鬱屈とした毎日を過ごしていた。 そんな日々の中で転機となる電話の音が鳴り響いた。 お爺さんは弱々しくなったその手で受話器を取った。 「もしもし――はい。――…はい。―――――――それは本当ですか!?――――えっ…―――――― ――――――――…はい―――…はい――――――――…分かりました。―――――…ありがとうございました―――――」 「御爺様。何の電話でしたか?」 「…昭次が見つかった」 「!それは良かったですね!……御爺様?」 まりさはお爺さんの息子が見つかったことを心から喜んだ。 長年会えなかった息子に会えるというのだから、お爺さんも嬉しいに違いないと思ったのだ。 しかし、お爺さんの顔にはなにやら影がかかっているように見えた。 「……昭次は飼いゆっくり殺し……器物損壊で拘束されてるそうだ」 「…そう…ですか……」 一転して空気は沈黙した。 自分の息子が見つかった。だが何故こんな形で見つかったのだろうか。 以前からゆっくりを殺していたということは知っていたが、人様のものに手を出すとは思ってはいなかった。 しかも今は自分もまりさを飼っている身であるが故に、飼いゆっくり殺しというものがよく分かっていた。 荒んだ環境から脱して、昭次はよく成長しているのではないかと心の内で願っていたが何故こうなってしまったのだろうか。 まりさも悩んだ。お爺さんの息子が見つかったことを喜びたかったが、予想もしない結果に戸惑った。 お爺さんがゆっくりを殺しているということは知っているし、自分の両親も殺されたことも知っている。 しかしそれは人間の世界でのルール上仕方のないことであるということを学び、すでに納得をしている。 だが、飼いゆっくり殺しとは世間一般でも問題とされていることである。 お爺さんの息子がそんなことをして捕まったと聞いて恐れと不安を心に抱いた。 「…飼い主は示談で解決していいと申し出てくれたそうだ」 「そうですか…」 「…次の休みに俺は示談に行ってくるが、お前も来るか?」 「…いえ、やめておきます。飼い主さんに…面目ないですから…」 「そうか…そうだな。分かった。次の休みに留守番を頼めるか利昭に聞いておく」 「はい、分かりました」 話によると、昭次は飼い主と一緒に散歩中の飼いゆっくりをいきなり蹴り飛ばしたらしい。 その飼いゆっくりは身体が四散して即死であり、無惨な光景であったと言っていた。 いくら脆弱な生物であるとはいえ、きちんとした環境で育ったゆっくりがあそこまでなるのは初めて見たとのことである。 供述によると、その日暮らしの生活をしていて生活に不満を持ち、そのストレスを野良ゆっくりで解消していたが、 その飼いゆっくりが幸せそうで、自分より良い生活をしているように見えて衝動的に蹴り飛ばしたということだそうだ。 まりさはその話を聞き、お爺さんの心の内を察したがどう声を掛けていいか分からなかった。 その日は結局有耶無耶に終わってしまった。 2. 休みの日、利昭が家に来てお爺さんはお金を持って示談に行った。 お爺さんの乗った軽トラックが見えなくなると利昭は途端に機嫌の悪そうな顔になった。 「ちっ…馬鹿息子なんか放っておけばいいのに何考えてるんだ…お前もそう思うだろう?」 「えっ…?」 「お前のお爺さんは飼いゆっくりを殺すようなアホのために、わざわざ金を持って行ったんだぞ。 あれだけの金があれば結構なことができるのによ」 「…」 まりさは利昭の顔を見上げた。 汚い物を見るような目つきであり、利昭はさも意外そうな目で見返した。 「…なんか不満そうな顔してるな。何か問題でもあるのか?お前の仲間を殺したんだぞ。 …あぁ、お前の親もアイツに殺されたのに何もくれなかったからか?」 「違います…!お爺さんは息子さんを心配していました! だからお爺さんが息子さんを大切にしたいということが分かるんです!」 「…ふーん。まあ俺には関係のないことだからいいけどな。 もっと建設的な金や時間の使い方をした方が良いと俺は思うね」 「…」 「さて、お爺さんが帰ってくるまで留守番するわけだ。家に入れさせてもらうぞ」 「…はい」 一人と一匹は家に入った。 まりさはすぐさま自分の部屋へと戻り閉じこもった。 利昭と顔を合わせたくないというのも一つの理由だが、 お爺さんの息子が帰ってきたらどう迎えようかと落ち着いて考えるためであった。 考えは頭の中をぐるぐると駆けめぐり、落ち着きがなく固まることはなかった。 一方、利昭はまりさが見ていないのを良いことに、家の中をあさりだした。 何かを盗むためという訳ではなく、お爺さんが財産をどれだけ持っているかを調べるためである。 利昭は相続を前提に考えており、どれくらいの財産が自分の元へ回ってくるかを検討しようとしているのである。 (…おかしいな) ところが思うように金目の物は出て来ない。 しっかりと教員を定年まで続けたお爺さんのことである。それなりの財産があっても良いはずなのだ。 (隠しそうな場所は全て調べたはずなのに見当たらない…) 調べていないのはまりさがいる部屋のみであるが、以前来たときにはそこに金目のものは見当たらなかった。 利昭は再度探し回ったが成果は芳しくなかった。 (ちっ…あいつに探りを入れてみるか…) 利昭はまりさの部屋へ向かった。 やや乱暴に扉を開け、そのまままりさに問いただした。 「最近のお爺さんの生活振りはどうなんだ?」 「…お婆さんが亡くなってから気落ちした様子で元気がないようです」 「ふーん…で、たまには美味いモンとか食べてるのか?」 「…?…いえ、冷蔵庫にある物を食べているって感じですが…特に不自由は感じてはいません」 「そうか、まあいいや。たまには美味しいモンでも食べさせてもらえよ」 「はぁ…」 そう言い残すと利昭はすぐさま冷蔵庫へ向かった。 冷蔵庫を覗けばこの家の経済状況も分かるだろうと踏んだのである。 利昭は期待に胸を膨らませ冷蔵庫の扉を開いた。 (…なんだこれは) 冷蔵庫にあるものから分かったのは、この家の経済状況はそれほど良くないということである。 高価な食材は全くなく、安いものばかりであった。 ふとゴミ箱を覗いてみるとスーパーのレシートがある。 そのレシートを見てみても経済状況が良いとは言えないものであった。 (一体どこに金は消えたんだ…?) 利昭はその疑問を残し、まりさと共にお爺さんを迎えることとなった。 お金の消えた先が分かるのはお爺さんが帰ってきてからのことであった。 3. 「…ただいま」 家に弱々しく響いたのはお爺さんの声であった。 まりさと利昭が玄関に迎えに行くとそこには二人の姿があった。 一人はお爺さん。一人は昭次であった。 (この人が御爺様の息子さん…) (汚い奴だな…) 昭次の格好はお世辞にも評価することはできない格好であった。 体格は情けなく越えた豚のように弛んでおり、髭はだらしなく伸び、髪の毛も脂ぎっている。 服についても言うまでもなく、黄ばんでおり汚らしかった。 離れた位置にいる一人と一匹にもその臭いは鼻を突き、深いになった。 何よりも昭次という人間を決定付けていたのはその目つきであった。 (…) (クズの目つきだな…) 利己的な利昭でさえも呆れるような、酷い目つきである。 汚れた眼鏡の下のその目はどことなく濁っており、妙に鋭い。 いわゆる悪人の目つきというものより、低俗なものであると形容できた。 「…あ、おかえりなさいませ」 「…おかえりなさい」 玄関には重い沈黙が漂っていた。 おかえりなさいの一言もなかなかでないそんな雰囲気であった。 「…とりあえず上がろうか」 「…」 昭次は黙ったまま家に上がる。 残された靴は汚い上に靴底が破れており、何年もそのまま履き続けていたということが見てとれた。 靴は乱雑に放り出されそのまま放置されていた。 三人と一匹は机を取り囲んで座った。 だが、誰も話を始めようとはしない。 ただただ、時計の音だけが静かに規則的に時間が過ぎるのを告げるだけであった。 その静寂を破ったのは利昭だった。 「お爺さん。これからどうするんですか?」 曖昧模糊とした質問である。 だがこの場においては時を動かすには充分の、精一杯の発言であったと言えよう。 お爺さんは少しの沈黙の後、重い口を開いて言った。 「…昭次はここで俺たちと一緒に暮らすことにした。それでいいんだよな」 「…」 昭次はお爺さんが向けた視線から目を逸らし宙を見た。 お爺さんは肩を落とし、俯いた。 「…昭次が仕事を見つけるまでしばらく一緒に暮らすということになった。それだけは決まった」 「…そうですか」 その後、再び沈黙が空気を支配し始めた。 一旦動き始めた時は再度固まり、何も変わらぬまま時が過ぎていった。 「…寝る」 静寂を打ち破ったのは昭次の一言である。 無愛想で、乱暴に吐き出した物の言い方である。 昭次はのそりの立ち上がり、かつて自分の部屋であったまりさの部屋に向かいだした。 「…布団は隣の部屋に敷いてあるからそこで寝ようか」 利昭が口を挟む。 昭次はこちらを鬱陶しそうに睨んだ。 そしてのそのそと隣の部屋へ向かって行き、襖の向こうへ消えた。 襖の閉まる音と共にまたしても静寂が二人と一匹を包んだ。 だが、それが破られるのは遅くはなかった。 静寂を支配する原因であったものが消えた今、話をするのは容易かった。 「御爺様…昭次さんとはどんな話をしたんですか…?」 「…ろくなことじゃなかったよ」 お爺さんは少しずつ今日の出来事を話し始めた。 昭次とあった時には無念、悔恨、呆然といった複雑な感情が入り乱れたこと。 殺されたゆっくりの飼い主と示談で向き合って話したこと。 昭次が今までどう生きていたかを警察の人から聞いたこと。 昭次がなかなか自分のことを話してくれなくて嘆かわしかったこと。 自分の無力さと情けなさが不甲斐なく思うということ。 お爺さんの声が震えているということがまりさにも分かり、苦々しく感じた。 利昭も最初は面倒くさそうな顔をしていたが、話を聞く内にその表情を同情するものへと変えていった。 お爺さんが話し終わると少しの沈黙を挟み利昭に話しかけた。 「…利昭。今日は留守番させて悪かったな。」 「…いえ。それは別に構いません」 「…さて、今日はもう遅くなってしまったな。泊まっていきなさい」 「ありがとうございます。お言葉に甘えさせて貰います」 「積もる話はまた明日しよう。まりさももう寝ようか…」 「…はい」 二人と一匹は床に就いた。 それぞれに思いを抱えながらの就寝であった。 お爺さんは今後の昭次のこと。まりさは昭次との暮らしのこと。利昭は財産の相続についてのことを考えた。 暗闇と疲れは眠気を誘い、二人と一匹を眠りに落とした。 音が無くなり、辺りに静寂が満ちた頃、その暗闇の中一人が立ち上がり家を出て行く影が一つあった。 それはかつての習慣のように山へと向かう昭次の姿であった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今まで書いたもの anko1206 ゆっくり一家とゲスとお兄さん anko1222 老夫婦とまりさ1 anko1228 老夫婦とまりさ2 anko1235 老夫婦とまりさ3 anko1247 老夫婦とまりさ4 anko1315 老夫婦とまりさ5
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『胴付きになりたかったまりさ』 3KB 小ネタ 野良ゆ 都会 現代 独自設定 小ネタ連発です。 胴付きになりたかったまりさ 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 とある町の路地裏、そこに作られたダンボールのおうちの中にまりさはいた。もう三日 も食料を口にしていない。まりさの体力は限界に近づいていた。 「まりさは・・・どうつきさんになってゆっくりしたいよ・・・」 限界に近いまりさを支えているのは、通りすがりの人間に教えてもらった、ある言葉で あった。 ×××××一週間前××××× まりさはボロボロだった。日課であるゴミ捨て場での"狩り"をしていた時、人間に見つ かってしまったのだ。殺されはしなかったが、こっぴどく痛めつけられたまりさはその場 から動けずにいた。 「おや、ゆっくりじゃないか」 通りすがった人間がまりさに声をかける。 「ゆぅぅぅ・・・にんげんさんはゆっくりできないよ」 ナメクジのような速度でその場から逃げようとするまりさに人間は言う。 「まぁ落ち着け。俺の話を聞いてくれたら、傷も治してやるし、あまあまもやるぞ」 「ゆぅ!?あまあまさん!?」 あまあまという言葉に反応するまりさ。あれほど人間はゆっくりできないと思い知らさ れたのに、所詮はゆっくりである。まりさは人間の話を聞いてみることにした。 「ゆぅぅぅっ!おにいさんありがとう」 オレンジジュースで傷を治療してもらい、あまあまをもらったまりさは、むーしゃ、む ーしゃとそれを頬張りながらお兄さんに感謝する。 「傷も治したし、あまあまもあげた。そろそろ俺の話を聞いてもらうぞ」 「わかったよおにいさん!ゆっくりはなしていってね!」 人間のお兄さんはゆっくりと話した。野良ゆっくりは人間にとってゆっくりできない事、 飼いゆっくりはゆっくりできるが、野良ゆっくりが飼いゆっくりになることは難しい事、 しかし、野良ゆっくりでも飼いゆっくりになれる方法がある事。 「まりさはかいゆっくりさんになりたいよ!かいゆっくりさんになれるほうほうをゆっ くりおしえてね!」 お兄さんが教えてくれた飼いゆっくりになる方法は、胴付きになる事だった。胴付きゆ っくりになれば、人間が拾って飼いゆっくりにしてくれる、保健所の職員に見つかったと しても、普通のゆっくりなら処分されるが、胴付きなら保健所を通じて飼い主を探しても らえる、そんな夢のような話だった。 まりさには目標ができた。お兄さんと別れた日、まりさは胴付きになる事を夢見ながら、 久しぶりにゆっくりと睡眠を取ることができた。しかし次の日・・・ 「どぼぢであみさんがあるのおおおおっ!?」 昨日まりさを傷めつけた人間は、このゴミ捨て場を管理する人間だった。まりさが去った 後、再びやってきた人間はゴミ捨て場にゆっくり対策を施したのであった。苦いのを我慢す れば、なんとか食べることができる雑草が生えている田舎と違い、アスファルトで塗り固め られた都会では、ゴミ漁り以外に食料を得る手段等殆ど無い。まりさは日に日に弱っていっ た。そして、空腹によりまりさは動けなくなった。薄れ行く意識の中で、まりさはただ、た だ胴付きになる事だけを考えていた。そんなまりさに奇跡が起こる。 胴付きになる条件は、まだ詳しくわかっていない。栄養を十分に摂取できており、本ゆん がとてもゆっくりと感じている場合(れみりゃ種に多い)、完全に偶然の場合、その他様々な 条件があると考えられている。まりさの場合、後者の条件が当てはまったのだろうか、それ とも胴付きになりたいというまりさの願いがそうさせたのか、まりさの底部には、小さな胴 体が生え始めていた。 まりさの胴付きになる、そんな夢が実現するかに思えたが、現実は無情である。まりさに 生え始めた胴は、思ったより大きくなっていかない。その理由はまりさの健康状態にあった。 胴付き化の原理は、通常のゆっくりのにんっしんっ!と似ている。にんっしんっ!は生ま れる赤ゆに自分の餡子を分け与えて成長させるが、胴付き化は自分の餡子を生えてくる胴に 分け与える事で胴を形成させる。しかし、このまりさは極度の衰弱状態にある。そんな状態 で胴に餡子を分け与えることができるのであろうか。答えはノーである。健康体のゆっくり であれば、減った餡子は自然と補充されていくが、このまりさにはもうそこまでの力は残っ ていなかったのである。 翌朝、路地裏のダンボールには、まりさだった物と、底部から生えた紐のような何かが残 っているだけであった。 END 今までに書いたもの anko2495 一番多いゆっくりは anko2498 日本を支える一大産業(本編) 挿絵:車田あき
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まじょのもり【登録タグ toriko ま 曲 鏡音リン 鏡音レン】 作詞:toriko 作曲:toriko 編曲:toriko 唄:鏡音リン・鏡音レン 歌詞 いたずらに立ち入るでないよ、 ここは魔女の森 いたずらに踏み入るでないよ、 あやかしの住む森 永遠をさまようゴーストたちが 温かな体を狙っているのさ もし魔女に会いに来たのなら このまま進むがいい なにもかも捨てる覚悟があるのなら 進むがいい おまえさえうなずけば魔女は拒まない お前の願いも叶えてくれるさ 魔女の時計は狂わない だけどいつもメチャクチャ なにも知らずにこの森を 訪ねたわけじゃないでしょう? 偉大な魔力、唯一無二の美貌! 魔女の契約をしよう 日も射さぬ、時さえ通わぬ 森の奥深く おまえとて、もう「夢だ」などと 笑うことはできまい? ばらの頬、唇に真珠の肌 新月の瞳に出会えたのならば なにも知らずにこの森を 訪ねたわけじゃないでしょう? いいさ、願いを言うがいい 条件はある、難しいことじゃない 魔女の契約をしよう 「冷血の魔女、鏡音リン」 コメント すごく好きです>< -- 名無しさん (2009-09-18 17 44 28) 曲調が好きです。最後のところがいいです! -- 麦 (2009-09-18 17 48 54) 魔女に会ってみたいです -- 名無しさん (2009-11-27 07 20 42) 「そうさ私が鏡音リン」が抜けてる・・・が、どうやって付け足せばいいのかわからないw -- 名無しさん (2010-07-28 21 59 39) 名前 コメント
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老夫婦とまりさ5 11KB 虐待-普通 愛で 悲劇 同族殺し 自然界 現代 愛護人間 六作目です。遅れました。 六作品目です。諸事情により遅くなりました。申し訳ないです。 前作品の続きです。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 老夫婦とまりさ5 1. 子まりさが老夫婦と生活してしばらく経った。 体も大きくなり成体になりつつある。 知能は日に日に高くなり、簡単な手伝いも出来るようになってきた。 その日はお爺さんと一緒に畑仕事をしていた。 口を使って器用に雑草を抜いている。 「この辺の草はもう全部抜けたんだぜ」 「ご苦労さん。こっちも終わった。それじゃ、もうそろそろ帰ろうか」 一人と一匹は帰路についた。 見慣れた道をいつものように横に並んで歩いている。 「おっと、草取り鎌を忘れてきた。お前は先に行っとれ。俺は取りに戻る」 「お爺さん、まりさが行ってくるんだぜ。お爺さんは腰が悪くなってきているんだぜ」 「何、まだまだ元気だ。お前に気を遣われるほどではない」 「お婆さんが心配してたんだぜ。お爺さんを手助けしてやって欲しいと頼まれているのぜ」 「…そうか。まあお前がやってくれると言っているんだからいいか」 「そういう訳なので行ってくるんだぜ」 「おぅ、じゃあ先に行ってるぞ」 まりさはお爺さんと分かれ、畑へと戻っていった。 その表情はにこやかなもので、お爺さんを手伝えることに喜びを感じているようであった。 「…ゆ?」 まりさの視界に飛び込んできたものはお爺さんの畑に忍び寄ろうとしているちぇんであった。 このちぇんは以前お爺さんに逃がされたちぇんであり、今回も懲りずに野菜を狙いに来たらしい。 「やめるんだぜ!」 大声で叫ぶとそのちぇんはまりさの方を見た。 そして一言呟くように話しかけた。 「もしかして、まりさ?」 「…ちぇん?」 群れのゆっくりとの再会であった。 このちぇんはまりさがいた群れに所属しているちぇんであり、まりさより先に生まれている。 群れの中でも強い方に入り、お爺さんの虐待に耐えられる程度のタフさを持っている。 二匹はお互いに近づき会話を始めた。 「ひさしぶりだねー」 「ちぇん!久しぶりなんだぜ」 「まりさがかえってこないからしんぱいしてたよー」 その言葉には偽りは無いようである。 心から心配していたようであり、安堵の表情をしている。 だが、それも長くは続かなかった。 「ごめんなさいだぜ。今は人間さんの家に住んでるんだぜ」 「ゆ?あのくそじじぃをどれいにしているんだねー。わかるよー」 ちぇんの中ではこのまりさが人間の家を乗っ取り人間を奴隷にしているという考えに至った。 お爺さんにこっぴどくやられたのにその様な妄想ができるのも餡子脳の成せる業であろう。 「…違うんだぜ。お爺さんの飼いゆっくりになってるんだぜ」 「まりさはにんげんのどれいになってるんだねー。ゆるせないよー」 「そうじゃないんだぜ!」 「そういうようにめいれいされているんだねー。わかるよー」 まりさは焦った。 ちぇんの眼は本気であり、からかいや冗談で言っていないということが分かったからである。 まりさは同種であるゆっくりに対し、その考え方を憐れに思っていた。 「だから違うんだぜ!まりさはお爺さんが好きなんだぜ!」 「…じゃあまりさはちぇんのてきなのかなー。わからないよー」 ちぇんのその表情は悲しみや諦めや怒りなどが入り交じった複雑な表情であった。 自分の仲間が人間の手に堕ちたということを信じたくないのであろう。 「ちぇん…」 「…まりさはまりさのすきにすればいいよー」 「分かったんだぜ…」 まりさはちぇんと決別した。 これ以上お互いが関わっても不幸になるだけだと判断したのだ。 住む世界と考えが異なる以上、衝突が起こるのは避けられない。 「じゃあこのおやさいさんはもらっていくねー」 「ゆ!?」 ちぇんは野菜を掘り出し始めた。 突然の発言と行動にまりさは困惑した。 仲間であったちぇんがまさかそんな発言をするとは思っていなかったのである。 「やめるんだぜ!」 「ちぇんはちぇんのすきにするよー。じゃましないでねー。わかったねー」 まりさはちぇんに体当たりをした。 体格差で劣るものの、横からの体当たりは相手のバランスを崩し、突き飛ばすことができた。 「ここはお爺さんとお婆さんの畑なんだぜ!絶対に守るんだぜ!」 「…わからないよー。おやさいさんはかってにはえてくるんだよー」 「野菜は心を込めて育てる大事なものなんだぜ!」 「しらないよー。…まりさはもうてきなんだねー。わかるよー」 そう言うが否や、ちぇんはまりさに飛びかかるように体当たりをした。 まりさがしたものより早さも威力も大きく勝っている。 「ゆ!?」 まりさは唐突な行動に反応しきれずにまともに体当たりを喰らってしまった。 餡子を口から吐きながら空を舞い、落ちた。 「あのにんげんのてしたならころすしかないねー。わかってねー」 ちぇんはお爺さんに痛めつけられたことを覚えていた。 その恨みの対象は目の前のかつての仲間に向けられることになった。 そして、体勢を立て直そうとしているまりさに向けて再度体当たりをした。 「ゆぐぁっ!」 まりさはまた餡子を飛び散らせながら吹っ飛び、鈍い音を立てながら落ちた。 力の差は歴然であり、殺すことを目的とするちぇんとの戦闘がこれ以上続くものなら死は避けられない。 そんな状況の中、まりさは近くに落ちていたお爺さんが忘れた草取り鎌に気がついた。 (これを使えば…でもそうするとちぇんが…) 決断を迫られた。 かつての仲間であるちぇんに刃をかざすかどうかの選択である。 仲間を殺すことは群れのタブーであった。 ちぇんはまりさを見限り敵と見なしているが、まりさにはまだ決心ができていなかった。 ただの餡子脳には容易である単純な判断ができず、 異常に発達した餡子脳が様々な要素でまりさを取り巻いていたのだ。 「うらぎりものはしんでもらうよー。わかってねー」 ちぇんは隣の一段高い畑からまりさを見下ろしていた。 弱ったまりさを真上から踏みつぶすつもりである。 「しねー!」 ちぇんは大きく飛び上がった。これはまりさにとっては好機であった。 空中からの攻撃は大きな隙を伴う。 移動方向は上か下へかに限られ、着地点も読みやすい。 着地点が読めるとなれば、反撃も容易である。 まりさにとっての最初で最後のチャンスであった。 「ゆがぁっ!?」 まりさは考えるより先に体が動いていた。動いてしまっていた。 残りの力を振り絞り、草取り鎌を口に咥え、ちぇんの着地点で構えていた。 ちぇんは着地と同時に体を鎌に貫かれた。 「ゆぐあぁあああぁぁ!!わがらないー!!わがらないぃぃぃいいぃぃぃいぃ!!!」 大きな叫び声が辺りに響き渡る。 その断末魔はまりさに最も強く響いた。 「あ……あ……」 まりさは鎌をこぼすように落とし、ちぇんを恐れるように見つめた。 「…っじねぇ!!うらぎりものばっ…じ…ねぇ!……じ……ね…………」 まりさは自分が取った行動と目の前の現実を認識した。 自分が群れの仲間であったちぇんを殺したということに戸惑っている。 頭の中で様々なことが思い返されて混乱する。 ちぇんに遊んで貰ったこと、他のゆっくりに苛められた時に助けて貰ったこと、 些細なことで喧嘩をしたこと、一緒に歌を歌ったこと。 そして、自分がそのちぇんを殺したこと。 「も………ゆっ……ぐ…………じだ…………がっ………………………」 そう呟くように息絶えた。 もう二度とちぇんが動くことはなかった。 「ああぁぁあぁああああぁぁああぁあああぁぁぁぁぁ!!」 悲痛な叫び声がまりさから放たれた。 その声はむなしく響くだけであった。 2. 気がつくと座布団の上にいた。 見渡すといつものお爺さんとお婆さんの家であることが分かった。 外はすでに真っ暗になっている。 「気がついたか。お婆さんがお前を夜遅くまで治してたんだぞ。後で礼を言っておけ」 後ろから声がして振り返るとお爺さんがいた。 その表情は心なしか申し訳なさそうだった。 「ゆ…お爺さん…」 「畑が騒がしいと思って、様子を見に行ったらお前が倒れていて驚いたぞ」 「ごめんなさいだぜ…」 「いや、謝ることはない。お前を一人にした俺が悪かった」 言葉の一つ一つが重く感じられた。 一言話すにも言葉がなかなか出てこない。 「ゆ…まりさは…」 「……分かっている。別に話す必要もないし、忘れた方がいいだろう」 まりさはお爺さんの気遣いに感謝をした。 かつての仲間を殺してしまったことを察してくれたことを嬉しく思った。 だが、その時のことが思い返され、溢れるようにまりさは言葉を涙ながらに吐き出し始めた。 「…っまりさはっ…!…仲間を殺して…殺してしまったんだぜっ……!!ちぇんはっ…とっても…とっても良いゆっ…くりでっ…! う…ぅっ……まりさの友達でっ…!仲間で…っ!……お兄さん…みたいな存在だったんだぜ…! それなのにまりさはっ…!まりさは…っ!殺してしまったんだぜっ…!仲間を…っ!殺して…しまったんだぜ…! 鎌で…っ!ちぇんが…ちぇんが……死ぬようにっ!殺そうとして…!殺したんだぜ……! もう……もうまりさはっ……!!仲間殺しのっ……最低な…!ゆっくりなんだぜ……!!!」 言い終わると、まりさは慟哭した。 人間とともに生活した故に苦しみ、異常に発達した餡子脳を持った故に苦しんだ。 ゆっくりでありながら人間の世界に馴染みすぎた結果である。 まりさには戻るべき群れを失い、そこにいる仲間も失ってしまった。 この日はまりさが孤立したことをまりさに突きつけた日となり、 まりさに新たな決意を芽生えさせる契機ともなった。 3. 「お爺さん。まりさはもっともっと頭も良くなりたいんだぜ。勉強の時間をもっと増やして欲しいんだぜ」 まりさは決意を固めていた。 普通のゆっくりとして生きることができなくなった以上、できる限り人間に近づこうと決めたのである。 「別に教えることはいいが…」 「何か問題でもあるんだぜ?」 「いや、これ以上ゆっくり離れしたらいつかのように仲間と争うことになると思ってな…」 お爺さんは顔を伏せながらそう言った。 「ゆ…いいんだぜ。まりさが戻る場所はもうここ以外ないんだぜ」 「…そうか」 お爺さんはまりさがゆっくりの仲間を失ったということを悟った。 自分の息子が孤立していたことを思い返し、お爺さんはその決意に答えることにした。 「分かった。できる限りのことはしてやろう。お婆さんにも手伝ってもらうように言っておく」 「ありがとうなんだぜ!よろしくお願いするんだぜ」 その日からまりさの教育はさらに熱を帯びたものになっていった。 お爺さんは時間がある時にはできる限りの教育をすることにしていた。 学べば学ぶだけ、まりさは賢くなっていった。 国語、算数は勿論のこと、理科や社会など他の教科までも手を広げていった。 決意がまりさの学習意欲を高め、目覚ましい知能の発達を見せた。 「64割る4は幾つ?」 「えーと、16だと思うんだぜ…います!」 「お、正解だねぇ。割り算の暗算ができるなんてまりさは賢くなったねぇ」 「お婆さんとお爺さんのお陰なんだぜ…です!」 「そいつはもう少数も分数もできるようになってるぞ。大したゆっくりだよ」 「照れるんだぜ…ます!」 「言葉遣いまでは難しいみたいだな」 「頑張るんだぜ…ます!」 お爺さんとお婆さんの教育はまりさの決意に応え、長く熱心に続けられることになった。 4. まりさが成体となった頃にはまりさは充分な会話能力を手にするまでになった。 老夫婦との生活にもすっかりと馴染んで、今日もいつものようにお爺さんとの畑仕事を終え、帰路につくことにした。 「さて、そろそろ帰るとするか」 「分かりました!」 普段と変わらない空気、普段と変わらない道を一人と一匹は通っていく。 だが、家には異変が起こっていた。 「ただいま」 「今帰りました」 返事はない。 家の中から聞こえるのは時計の音だけである。 「寝ているのかな」 「御婆様ももうお歳ですからね、そうかもしれませんね」 一人と一匹は寝床に向かった。 しかしそこにお婆さんの姿どころか布団すら敷いていなかった。 「おかしいな」 「どこかに出掛けているのかもしれませんね」 「ふむ。じゃあ俺は外を探してみる。お前は家の中を探してくれ」 「分かりました」 まりさは家の中を探し始めた。 お婆さんは台所で見つかったがどうにも様子がおかしい。 「御婆様!?」 お婆さんは俯せるように倒れていた。 まりさは声を掛けながらお婆さんを揺すった。 だが返事はなく、体からは暖かみが感じられなかった。 「御婆様…!御婆様…!」 そこからの展開は急だった。 まりさはお爺さんを急いで呼びにいった。 お爺さんは最寄りの病院に連絡し、救急車を待ちながら救命活動を行った。 介抱は無駄に終わり、お婆さんは息を引き取った。 今までの日常は何の予期もなく唐突に失われてしまった。 5. お婆さんの葬式はしめやかに行われた。 お爺さんの落胆ぶりは顕著であり、親族も声を掛けにくかった。 まりさは葬式の邪魔になるという親族の主張で自室にいるように言われた。 まりさもお婆さんが亡くなったことを嘆き悲しんでおり、明らかに意気消沈している。 自分の部屋で悲しんでいると部屋に一人の男が入ってきた。 「へぇ、これが叔父の飼いゆっくりか」 「あなたは誰ですか?」 「うわ、本当にこんな風に喋るのか…俺はお爺さんの甥の利昭だ」 利昭と名乗る男はまりさをろじろと見つめている。 どうやらまりさに興味を持っているようだ。 「あの、何か御用ですか?」 「ん、いやただお前がどんなゆっくりなのかな、と気になったから見に来ただけだよ。邪魔したな」 「はぁ…」 男はそれだけ告げると部屋を出て行った。 まりさには疑問が残ったが今はそれを気にしている状況ではなかった。 (通常種とはいえこれだけ知能の高いゆっくりなんだ。道楽人共を相手にすれば相当高く売れるだろうな…) 男はほくそ笑むと葬式の席へと向かった。 男の考えにまりさもお爺さんも気がつくことはなかった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今まで書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 1085 ゆっくり一家とゲスとお兄さん ふたば系ゆっくりいじめ 1101 老夫婦とまりさ1 ふたば系ゆっくりいじめ 1107 老夫婦とまりさ2 ふたば系ゆっくりいじめ 1114 老夫婦とまりさ3 ふたば系ゆっくりいじめ 1126 老夫婦とまりさ4 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る こんなに知能が高くなっても、胴付きにはならないんだね? ちぇんは昔の仲間の言葉が信じられないなんて、ゆっくりとしてどうなんだ? まりさの両親のことも思い出すと、群れ全体がゲスなんだろうねww -- 2018-03-10 09 53 06 おじいさんの甥はゆっくりできないよ! -- 2014-06-15 13 54 16 これはゆっくり・・・なのか? -- 2013-07-12 05 46 38 う~んだぜ口調は残して欲しかったかな 漢字だけ増やしてさ -- 2013-06-24 17 20 02 敬語しか使わなくなるともう全然ゆっくりまりさらしくないな。悪い意味で。 -- 2011-01-09 03 30 05 ちぇんのしゃべり方はどうも緊張感に欠ける -- 2010-09-30 00 24 18 敬語しか使わないゆっくりって思った以上にきもいな -- 2010-08-11 21 37 27 あぁ、一作目との関連があったのか。気がつかなかった。 じじばば物はゆっくりできる。 まあ転に入って、ゆっくり出来なくなってきたようなきがしないでもないけど。 -- 2010-07-02 04 51 10